チーム医療の要として生命を支える
「臨床工学技士」の仕事とは。
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臨床工学技士の仕事
医療機関にあるさまざまな医療機器の操作、日頃の保守・点検が主な業務。多岐にわたる医療機器それぞれに精通した人材が必要とされています。
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臨床工学技士の今、
そして未来医療技術の発展にともない医療機器も高度化・複雑化する中、医療現場において「臨床工学技士」は不可欠な存在。
職種としての認知度が高くないこともあり、医療現場には十分な人数の臨床工学技士が存在しておらず、規模の大小に関わらず求人倍率は高い水準を示しています。
ITが目覚ましい発展を遂げるにつれて医療機器も発展し、臨床工学技士の需要は高まっていくことが予想されます。 -
国家資格が示す
重要性国家資格としては比較的新しい臨床工学技士。医療現場を支える主要な職種のひとつとして、工学と医学の知識を備えた「臨床工学技士」の重要性は今後一層高まるものと考えられています。試験は毎年1回、3月上旬に北海道を含む4カ所で実施されます。例年の合格率は80%前後です。
▶関連する資格『第2種ME技術実力検定試験』 日本生体医工学会が主催する、医療機器の安全・適正な使用と管理に関する能力を検定するための試験。合格者には証明証が交付され、「ME技術者」として働くことが認められます。
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就職先と
活躍のフィールド活躍の現場は、人工透析クリニックが50%、その他病院・医院が50%と言われています。公立の病院であれば公務員として、一般の病院では他のコメディカルスタッフ※と同じくらいの給与水準となり、就職先によって待遇が大きく変わります。また、それぞれのスキルに応じてステップアップでき、業務の範囲を広げるこができるのもやりがいの一つ。外科関連であれば人工心肺業務だけに限らず、心臓カテーテル術の補助業務を行うことができます。
※医師や歯科医師の指示の下に業務を行う医療スタッフ。
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職業データ
就業時間 170時間/月 平均給与 18~25万円/月
(専門学校卒業の平均初任給)男女比 3(男性): 1(女性) ※就職先の診療所・病院等の規模や環境によって、収入・就業条件は大きく変動します。
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「チーム医療」の
第一線で活躍「チーム医療」では、医師や看護師をはじめとする多くの医療スタッフが連携して治療を行います。人工呼吸器や輸液ポンプなどさまざまな医療機器を操作し、患者の命を直接支える臨床工学技士は、医師に次いで頼りにされることもある大きな存在。使命感を持って仕事ができることも、臨床工学技士の魅力の一つです。
経験を着実に積み、
頼られる存在に
ひとつひとつ経験を積み重ね、業務の幅を拡大
医療機器のことなら、やはり臨床工学技士が一番です。医療スタッフみんなから日々よく問い合わせがあり、頼りにされる職種なのだと実感しています。この病院では臨床工学技士が患者さんと直に関わる機会は少ないのですが、医師や看護師が患者さんの喜びや安心の様子を伝えてくれる時はうれしいですね。まもなく勤務15年目に入ります。振り返ると、人とのつながりや信頼関係が大切だと改めて感じています。資格はもちろん必須ですが、現場でどんな仕事を任せてもらえるかは、また別問題。現在は人工透析や機器管理のほか様々な関連業務をこなしていますが、ひとつひとつ経験を積んで信頼を得ながら、自分が関わる業務を拡げたり深めたりしてきたつもりです。部下や後輩を預かる立場にいるので、職員間の関係づくり、組織づくりもやりがいのある仕事のひとつとなっています。
きっかけは機械のスペシャリストへの憧れから
もともと機械いじりが好きで、高校卒業後は整備士の道を選ぼうと進学情報誌を調べていたら、目に留まったのが臨床工学技士の記事でした。その時初めて知った職業ですが、「機械のスペシャリストになって格好いい人工心肺を扱えるのなら」と迷わず選択しました。
当時、新しい設備が充実した学校で学ぶことにしました。思い出すのは、簡単には褒めてくれない先生がいたこと。成績が良くない自分は、てっきり嫌われていると思っていたら、テストの結果をよく見てくれていて、点数が少しでも上がると努力を認めてくれました。いまでも心に残っています。
臨床工学技士の仕事を通して常に新しい分野に挑戦したい
5年後、10年後の自分ですか? 病院の内外で信頼される臨床工学技士でありたいのと、病院の部門として臨床工学科(課)を設立したいですね。技術の進歩で遠隔治療のような医療形態が拡大すれば、臨床工学技士の仕事もきっと今と同じではありません。変化する環境に適応するだけでなく、新しい分野に挑戦する気概を持っていたいですね。
齊藤 広樹さん (北海道音更高校出身)
過ごしやすい環境で
資格取得をかなえたい
いま進路を考えている高校生には、自分が本当にやりたいことを見つけてほしい。私は医療ドラマを観て関心が高まり、医療を仕事にしたいと思うようになりました。最先端の医療機器を取り扱うことで、自分でも患者さんの命や安全を守ることができる――そう考えて目指すのが臨床工学技士の資格です。あいさつが気持ちよい仲間たちと優しい先生方、過ごしやすい環境で、国家試験合格に向けて勉強中です。
齊藤 広樹さん(北海道音更高校出身)
登校
学校まで徒歩3分の学生寮から毎日通学しています。だから朝はゆっくりできる!
午前授業
臨床工学技士の土台となる、「医療」と「工学」を基礎から学びます。
お昼休み
クラスの友達と一緒に昼食を買いに出かけてランチタイム。毎日にぎやかに過ごしてます!
午後授業
先生から学ぶ授業では、臨床の現場で必要な知識が学べます。医療機器の操作方法などもメモを取りながらしっかり覚えます。
放課後
実習の復習や資格・検定の勉強をしています。1日の復習が終わったら次の日に備えて24:00頃に就寝!